2019-12-04

黙祷

アフガニスタンで長年にわたり医療支援や灌漑施設の建設などを行ってきた非政府組織『ペシャワール会』代表の中村哲医師がジャララバードで銃撃され亡くなった。
2008年にも同じ『ペシャワール会』のメンバーで農業支援を行なっていた伊藤和也氏が拉致・銃撃され死亡している。両者ともアフガニスタンのために身を犠牲にして尽くしてきた人なだけに残念でならないし、アフガニスタンという国の厳しさを改めて思い知らされた気がする。
『ペシャワール会』の支援はODAのように金をばらまくだけの支援ではなく、地元住民と協力しての目に見える形での地道な支援であり、このような人々こそもっとも尊敬されるべき人たちだと思っていただけに、亡くなったという報には愕然とした。
大義があっても危険を冒すことを良しとしない昨今の風潮の中、今回の件で益々支援活動が萎縮しないか心配だ。確かに中村医師は犠牲になったが、本人はこういう死を迎えることを覚悟していたはずだ。また自分の死によって支援活動が萎縮するような事態を彼は決して望んでおらず、むしろ自分の屍を乗り越えて支援活動が続けられることを望んでいるだろう。

何がどうであれ、偉大な人物を失ったことに変わりはない。

心よりの黙祷を捧げる。

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