2019-07-01

もう一つの別れ























妻の叔母が亡くなった。
義母は4姉妹だったが、今日亡くなったのは3番目のアリスだ。
義母が亡くなって来月で一周忌だが、それを前にしてまた一人とのお別れだ。
アンティ・アリスは30年以上前に乳ガンを患い、それ以来いろいろな治療をして今まで生を繋いできた。しかしガンはなんども再発し、高齢になるに伴い強い抗がん剤は使えず、副作用もひどくなっていた。5月には危篤という知らせが入って衝撃を受けたが、以来何とか持ちこたえてここまで来ることができた。家族としては危篤と言われてから今までの猶予期間で、一緒に過ごす時間を持つことができたのはせめてもの救いだった。悲しいことに変わりはないが、最後に至る時を共に過ごせたということは残された者にとっても大きなことだろう。
義母の葬儀のために皆が集まった昨年暮れのクリスマス。長女の弾くピアノ伴奏に合わせてアンティ・アリスをはじめとするみんなで愉快に歌を歌って過ごしたことが忘れられない。その時のアンティ・アリスの様子は心から、本当に心の底から楽しんでいる様子だった。その時本人には分かっていたんだ『これが最後のクリスマスになる』ことが。その場に居た僕たちもアリスの様子を見てそう感じたが、一方でそうならないでほしいと打ち消していた。
でもアンティ・アリスは逝ってしまった。
今頃は似た者同士の義母と再会し、ワインを飲みながらにぎやかに歌ってるんじゃないかな。そんなとても陽気なアリス叔母さんだった。

生前の恩に深く感謝し、ご冥福を祈りたい

0 件のコメント: