2025-05-13

黒船米


 イオングループがアメリカ産のカルロース米を全国で販売するようだ。イオングループの販路は巨大なため、米価高騰で困っている消費者には朗報だが、今後国産米離れが加速する可能性もある。アメリカ産米だけでなく台湾産やベトナム産の米も普通に売られるようになっておりこのまま国産米の価格高止まりが続けば多くの消費者はより安い方を求めるのではないだろうか。そりゃ国産米が安ければそちらを選びたいのは山々だが、米以外の物価も軒並み高騰している現状においては多少の味の違いを犠牲にしてもお腹が満たされることが第一なので安い方安い方へと流れるのも良く分かる。平成の米騒動の時はタイ米が多く流入したが、その後米価が下がると粘りの強いジャポニカ米の国産米に回帰したという過去もあるが、今回は海外産ながら同じジャポニカ米なのでタイ米の時のような明らかな違いは無く、その米が今後も継続して大量に輸入されるようになると国産米はその分の市場を失うことになり、ただでさえ厳しい米農家にとっては死活問題だろう。事ここに到っても農水省や全中は相変わらず無策であり続け、口先だけで対応していると言うばかり。この令和の米騒動が日本の米作りに禍根を残すことは間違いない。農政の失策による人災だからだ。

 

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