2019-05-07

悲しき知らせ























帰宅すると家の空気がどよんと沈んでいる。どうしたのかと思っていると妻が『アリス叔母さんが危篤状態との連絡があった』と言うじゃないか。これには思わず『嘘やろ!』と叫んでしまった。妻も取り乱して泣いているし、ほんと信じられないというのが正直なところだ。アリス叔母さんは4人姉妹(亡くなった義母は長女)の3番目で、30年ほど前からずっと乳癌と闘っていたのだが、今まで抑えられてきた癌が近年活発化し、転移が見られるようになったため新たなる抗がん剤を使用したものの身体への負担が大きいため使用をやめ、あとは経過観察をしながら癌と付き合っていこうとした矢先の出来事だった。
二人の息子たちはすでに飛行機でシアトルに向かっているらしい。
アリス叔母さんには自分たちも随分世話になっていて、義母がまだ東海岸に住んでいた頃はシアトルを訪れる度に泊めてもらっていたし、昨年暮れの義母の葬儀の際も家に招待されて一緒に食事をしたばかりだった。その時も抗がん剤の影響で体調が悪いと言っていて、何か『これが最後だね』という感じでいたのが気になっていたのだ。
自宅で最後の時を迎えたいとの本人の希望で、詳しくは分からないが機能していない肝臓にチューブを通す応急措置をして病院を出て、自宅に戻ったらしい。医者にはその状態では持って1日と言われたようだ。
くしくもその日は亡くなった義母の誕生日で、おそらくは何か通ずるものがあったのだろう。
息子たちの到着が何とか間に合うよう、願うばかりだ。

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