2022-10-10

不寛容の行き着くところ


  自分が行うことは全て正しく、それに異を唱えたり反抗したりすれば激怒して潰しにかかる。そんなジャイアンみたいなガキ大将が今のプーチンだ。クリミア大橋を攻撃されたからと首都のキーウはじめウクライナの主要都市に無差別のミサイル攻撃を仕掛けて多くの死傷者を出すなど、自分の怒りをぶつけまくっている。この極端な不寛容さは何だろう。絶大な権力と富と武力を手にした者の思いなど想像もできないが、プーチンがとてつもなく孤独であり終始ビクついているのは想像できる。上に昇り詰めた者の行く末はもう下降しかない。プーチンはそれを認めず自分の立ち位置を維持するため虚栄を張らねばならない。『自分はまだこんなに凄いんだぞ』と 世界に特にロシア国内に示すことで、自分の今後を盤石なものにしたかった。そのためのウクライナ奪還計画だったが上手くいかなかった。ロシア軍の損害が増すにつれ疑問が疑念に変わり、部分的動員令もあって不信感は日に日に増している。これはロシア革命前と同じではないか。民の声に全く耳をかさなかった皇帝ニコライは捕らえられ、家族もろとも処刑された。プーチンの時計はウクライナ侵攻を命じた時点から破滅へのカウントダウンを始めている。ただこの破滅へのカウントダウンがプーチンのみを対象としているのか、世界を対象としているのかは誰にも分からない。ひとたび誤れば破滅の底へと転げ落ちる。それはプーチンも我々も同じだ。『そんなことにはならないだろう』なんて根拠はどこにも無い。人類全てがやれることをやらねば未来は訪れない。

0 件のコメント: