2007-06-05

一瞬の旅


いつものようにアパートの駐車場に車を止めドアを開けた時、肉を炒めたとても良い匂いに包まれた。その瞬間僕の意識は何千キロも離れた東南アジアへ飛び、以前どこかの街の屋台で嗅いだであろう同じ匂いを求めて記憶の中をしばし彷徨った。思えばもうずいぶん長い間旅に出ていない。ちょっと前までは旅の中にいることが当たり前だった。国内にいてもどこにいても常に旅の中にいたと思う。では毎日遅くまで仕事に追われる今はどうか?そんな状況でも僕はまだ旅の中にいる。意識は常に何かを求め流れ、心はまるで列車やバスの車窓から外を眺めるように物事を見ている。

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