2019-06-11

少しの勇気と誠実さ























日曜の夕方のことだった。
玄関の呼び鈴が鳴ったので妻が出るとベトナム人だと名乗る青年2人が立っていたそうだ。そして彼らが言うには『ビワをもらってもいいか?』ということだった。
我が家の南にある堤防には僕が植えたビワの木が3本あり、ちょうどいい具合に熟しているところだ。それを見て勝手に採るのではなく、わざわざピンポンして、つたない日本語で許可を求めるなんて大したもんだ。もちろん『好きなだけとっていいよ』というとすごく喜んで『ベトナムにもビワはあるけど、もっと赤い』と教えてくれた。
この2人には妻も感心して『そうだ、レモングラスもあるから分けてあげよう』と彼らに植木鉢ごとあげると『あっ、サーだ!』と、ベトナム語では『サー』というらしいレモングラスにも大喜びして帰って行った。こういった正直者はなかなかいないもんだよね。
そして今度は昨夜10時頃のこと。
Jackieが吠えるので『何かな?』と思っていると、堤防からガサガサと音が聞こえてくる。それもビワの木の方からだ・・
木の方に行ってみると男女合わせて6〜7人ほどが闇に紛れてビワを採っているじゃないか!『こらっ!お前ら明るい時に来て採らんかい!』と大声で叱りつけてやると、『キャ〜』と悲鳴をあげて逃げて行った。
何人かはよく分からんかったがおそらくは中国人かベトナム人だろうと思う。
夜にビワを採るのは盗むのにはいいが、どれが熟したものかなんて分からない。先の2人のようにひと言聞いてくれれば『どうぞ』と言うだけのことなのにコソコソ盗みに来るなんて臆病者め。
これに懲りてもう採りに来ないとは思うが、警告のため強力なセンサーライトを仕込んでおいてやった。
何事も誠実さを欠いては為せんということだ。

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