2015-03-26

不穏














中東の情勢が一段と混迷を深めている。
イエメンでシーア派系武装組織が攻勢を強め、スンニ派系の大統領が国を逃れたのだが、この武装組織に対してサウジアラビアが越境空爆を行い、さらなる軍の出動も検討しているという。これには正直驚いた。
サウジは今まで表立っての行動を自制してきた経緯がある。それは欧米諸国からの要請もあっただろうが、国民の大多数がスンニ派を占める国情からもサウジが動けばスンニ派対シーア派の宗派間対立が激化する恐れもあったからだ。それが実力行使に打って出た。
サウジに同調するようにエジプトをはじめとするスンニ派が多数を占めるアラブ諸国も、対シーア派武装勢力戦に参加する意向を示している。
一方で国民の大多数がシーア派のイランはスンニ派諸国のシーア派に対する攻撃に強い警告を発しており、情勢はイエメンにおける代理紛争の様相を呈してきた。
今後スンニ派の大国エジプトとサウジに対して、シーア派の大国イランがどのような行動に出るのかが大きなポイントになると考えられる。
これらは非常にきな臭く、一歩間違えば大きな衝突を引き起こす可能性もあって予断を許さない状況だ。
混沌は混沌を生み、一向に改善する気配が見られない。
ひょっとしたらもう一度オイルショックに襲われるかもしれないね。

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