真の意味において戦争に勝者はいない。今回イランとイスラエル、それに米国間で行われた12日間戦争はイランのミサイル攻撃によりイスラエルにも被害が出たが、三者の被害状況を比べると圧倒的にイランのダメージが大きかったことが分かる。そういった単純な面から見れば勝者はアメリカとイスラエルで敗者はイランということになる。しかし最も被害を被ったイランを含め三者がそれぞれ勝利宣言を行なっていることが興味深い。特にイランの勝利宣言は何をもって勝利とするのか不明で、もはや負けず嫌いの戯言レベルと言える。体制を保持するために嘘でもいいから勝利だと言わざるを得ない背景が垣間見られ、素直に負けを認められないところが中東各国の弱さなのだろう。要は強がりだけで実質が伴わないということだ。そこをイスラエルに見透かされていいようにやられてしまったというわけ。イラクもシリアも潰され、今度はイランが潰された。もうイスラエルに対抗できる国はアラブには無い。イスラエルは益々増長しパレスチナの人々を殺し続けるだろう。アメリカも止めずEUも止めないとなったらどうなってしまうのだろうか。正義はあっても為されなければ何の意味もないのだ。
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