2025-06-22

イラクの亡霊


 米軍がイランを空爆した。B2爆撃機を使ったバンカーバスター12発の攻撃だったらしい。トランプはこの攻撃でイランの核施設を使用不能にしたというが、イラン側は事前に濃縮ウランを移動しており放射能漏れは起きていないということだ。双方の主張の真意はこの先も明らかになることはないだろう。実際破壊し切れていなくともトランプは破壊したと言い張るだろうし、もう一度空爆を行うかもしれない。この米軍のイラン空爆でほくそ笑んでいるのは中国かもしれない。これでアメリカは中国が台湾に侵攻しても非難することができなくなった。

そもそもイランは核兵器を開発していたのだろうか。トランプ政権内でもイランに核兵器開発の意思は無いという報告もされていたがトランプはそれを無視してイスラエルの言いなりでイランを空爆した。これはまるで湾岸戦争の時と同じではないか。 あの時もブッシュ政権はイラクのサダムフセインが化学兵器を製造していると証拠まで示して空爆を行った。しかし戦後の調査でイラクが化学兵器を製造していなかったことが明らかになり、この戦争の大義が否定されるという結末となった。湾岸戦争後の混乱からISなどの過激派勢力が生まれ世界がテロの脅威に晒され続けることになり、アフガン戦争などアメリカは泥沼から抜け出せなくなってしまった。その泥沼からようやく這い出れたというのに再び飛び込むような信じ難いほど愚かなことをしでかしてしまった。そりゃイエスマンばかりのトランプ政権だからまともに諫める者もいなかったのだろうよ。国が弱体化するときの典型例だよね。盲目的にイスラエルに同調したツケはトランプたちが考えているよりもはるかに大きいだろう。さあ、これからどうなっていくのだろうか・・

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