2024-09-05

EV減速


 まるでEVシフトこそ正義と言わんばかりにEV化を推し進めてきた欧州が態度を変え始めた。ドイツのメルセデス・ベンツやスウェーデンのボルボなどは2030年までに販売車の全てをEVにするという目標を撤回すると発表し、EVの需要の減速がより顕在化しつつあることを示した。EV化に関しては先行する欧州メーカーに対して日系メーカーの遅れをいろいろと非難する意見も当時は多く見られたが、今ではそれもすっかり影を潜め、逆にEV化に邁進した拙速ぶりを批判する意見まで見られる。そもそもEV化を押し進めるにはインフラの整備は欠かせないが、一番肝心なそれが一向に進まず、また政府からの巨額な補助金も打ち切られて、割高なEV車を保有するメリットが完全に失われたことがEV減速の大きな理由だろう。おそらくもっとも単純なEV減速の理由は『使い勝手が悪かった』ということじゃないかな。少々高くても使い勝手が良ければある程度は売れるはずだからね。当初から指摘されてきた航続距離の短さや、充電時間の長さなどが一部ユーザーらのリポートによって明らかになり、敬遠されることに繋がったこともあるだろう。今は一時的にEV人気は落ちているが、将来的にはやはりEV車が大きく普及することには変わりないだろう。ただ、そのためにはまだまだ乗り越えなければならない課題が多い。時間はかかるがそれらを一つ一つ解決した先にEV全盛時代の始まりがあるのだろうね。

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