2024-02-24

侵攻2年


 ロシアによるウクライナ侵攻から2年が経った。この間ウクライナは欧米諸国から多額の軍事協力を受け、世界各国によるロシアへの経済制裁も相まってロシアの敗北もそう遠くないと感じていた。ところがどうだ、現実は厳しいもので欧米の軍事支援は先細り、今やウクライナ軍には反撃するための弾薬にも事欠く有様で、じりじりとロシアに押し戻されている。この危機的状況にさすがのゼレンスキー大統領も『欧米の支援がなければウクライナは負ける』と公に言い始めたが、それは間違いなく起きることだろう。もしウクライナがロシアに負けた場合、プーチンの野心はそこで止まるとは思えない。おそらくウクライナ全土の掌握を目指し、その後はポーランドやバルト三国に食指を伸ばすだろう。他方中国もウクライナを守る事ができなかった欧米の弱腰を見て台湾侵攻の絶好の機会と捉え行動を起こすに違いない。そういった意味においてウクライナは単なる局所戦ではないにもかかわらず欧米各国の反応は鈍い。ロシアや中国は民主主義の限界を見抜き、そこを上手く突こうと常に試みている。この問題は民主主義国家自身にも言える事でアメリカの様に対立が生まれるとそれぞれのサイドでの主張を続け、何も決める事ができなくなり、機能不全に陥ってしまう。これは現国連にも言える事で民主主義は大きな試練を迎えている。だとしても独裁国家がはびこる様な世界を決して許してはならない。

0 件のコメント: