2021-08-11

アフガンのゆくえ













米軍の完全撤収を目前にしたアフガニスタンでは、旧支配勢力タリバンが政府軍に対して猛攻を仕掛け、地方を中心とした大多数のエリアが既に陥落した模様だ。タリバンの攻撃に対して米軍から提供された装備を持ち、訓練も受けたはずの政府軍の反撃は功を奏しておらず、このままではアフガン全土が再びタリバンの支配下になろうかという勢いだ。ただタリバンとしてもここでアフガン全土を掌握したとしても米軍の空爆は継続され、本気の反撃は受けたくない。つまりは米軍撤退後の交渉を有利に行うための布石と捉えてもいいのだろうが、果たしてどうだろう。

全土に渡るタリバンの攻撃で民間人の死者も多数出ており、数万規模の避難民も発生している。ソビエトがそうだったようにアメリカも20年の歳月を費やしたが、アフガンを安定した国家に作り替えることはできなかった。再び混迷の度合いが増すアフガニスタンの行方はこの先どうなるのだろう。

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