
1300人を超える未曾有の犠牲者を出したガザ侵攻は、イスラエルの一方的停戦によって表向きは静かさを取り戻している。しかし、徹底的に破壊されたがれきの下からは日々新たなる犠牲者が発見され、イスラエル軍が大量に投下した爆弾は不発弾となって一般市民、特に子供達を命の危険に曝している。アメリカ大統領就任式までに撤退を完了させるという、イスラエルのまったく意味不明なご都合主義によって停戦は為されたわけだが、じゃあこの数週間の激しき攻撃は一体何だったのか?ハマスのなかの一部過激派がロケット弾攻撃を繰り返し、それに報復する意味での侵攻にしてはあまりにも無差別に人を殺し、破壊し尽くしている。イスラエルは言う、『テロとの闘いだ』と。確かにハマスによるロケット弾攻撃もテロには違いない。しかし、それを大義名分に1300人を超える一般市民を、特に女性や老人、子供達までをも無差別に攻撃し死に至らしめ、或いはそのよりどころである家を徹底的に破壊するイスラエルこそ、真の意味でのテロリズム遂行者にほかならない。声高に『テロとの闘い』を叫ぶアメリカとイギリスよ、更には今回の無差別殺戮をなかば傍観するようなかたちで見送ってきた各国政府よ、お前達すべてがテロリストにほかならないのだ。
むかし、大国の思惑によってかの地にイスラエルは突如建国された。もともと住みし人々は家を追われ、迫害され、狭き今のパレスチナに押し込められた。そして今、またもや大国の思惑によってイスラエルは水を得、思うがままに振る舞っている。1947年の国連決議によってパレスチナが分割され、翌年にイスラエルが独立を果たして以降、常に大国はイスラエル寄りの態度をとってきた。またそれに対しアラブ諸国はパレスチナを政治的道具とするだけで、救済しようとはしてこなかった。それらすべてが今のパレスチナの惨状を生み、彼らを絶望のなかに叩き込んできた。
もう止めようじゃないか殺し合いなんかは。人を殺したところで結局憎しみしか湧いて来ないよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿