2024-06-25

軍拡競争の果て


 世界の軍事費が過去最大となった。

ロシアや中国といった覇権主義国の増加は著しく、そもそも発表されているデータ自体が怪しいので実際の軍事費は相当なものだろう。一方が軍事費を増大させれば他方も同様に軍事費を増大させる軍拡ゲームが冷戦以降再び勃発し、今や歯止めが効かない状況だ。ロシアによるウクライナ侵攻やガザでの戦闘ではドローンが多用され、今後の戦闘のあり方を一変させる様相を呈している。また各国が軍事AIシステムの開発を加速させており、実際イスラエルはガザでの戦闘に利用している。こういった新しい兵器の導入には多額の費用が必要で、それが世界の軍事費を押し上げている。またウクライナ・ロシア双方および支援する国々の武器の損耗度も激しく、武器を供与したことによって抜けた穴を埋めるための導入予算も底上げの原因だろう。

新たに勃発したこの軍拡競争の行く末はどうなるのだろう。軍事費の拡大という双方の牽制だけで済めばいいが、最近のフィリピンと中国のように事態が徐々にエスカレーションしていくと、偶発的な何かが引き金となって全面衝突ということになりかねない。それは絶対避けねばならない。

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